それって 秋刀魚
義男 「母さんこの頃 鼻歌を歌って ごきげんだね」
母 「人生百ありゃ九もあるさ~🎵」
義男 「水戸黄門のテーマソングだね 今の若い子は知らないよ」
母 「そうね この歌 意味深いのよ 人生百歳で死ぬ人もいれば
九歳で死ぬ人もいる・・・」
母 「人生百ありゃ九もあるさ~🎵」
義男 「人生楽ありゃ苦もあるさ~だろ!」
義男 「母さん 消してよ」
母 「誰を?」
義男 「誰を?って 台所の照明だよ!」
また話をそっちに持っていこうとしてる」
母 「そ・う・な・の? 今日ね 焼・死・体を見たのよ」
義男 「え~」
母 「それに グシャグシャになった大根も・・・」
義男 「それって 秋刀魚・・・」
母 「秋刀魚で思い出したわ
駅前の居酒屋さんボヤを出したんだって」
義男 「そうなんだ」
母 「そうよ その店ね…かちかち山…って名前だったのよ」
はあぁ・・・
義男 「母さん 昨日の夜 遅々出かけていたじゃん どこ行ってたの?」
母 「そうね 最近ピザ屋のチラシが毎日の様に入ってるでしょ
迷惑してるのよ、ご近所さんも言ってるし」
義男 「そうなんだ」
母 「そうよ だからチラシをお返しに行ってきたのよ」
義男 「え~返すって 受け取って貰えたの?」
母 「いえ閉まっていたので 郵便受けに入れようと思ったら
・・当店の郵便受けには広告を入れないで下さい、迷惑しています・・
って張り紙してあったのよ」
義男 「ははは向こうの方が上手だね で どうしたの?」
母 「張り紙の上に・・・返却口・・・って書いてきたわぁ~」
母 「その帰りに駅前を通ったのね 周囲が暗い中に何やらボァ~とした
電気がついている店が有るのよ 怪しい~と近づいたらね
義男 「ふ~ん」
母 「別に変った所が無かったけど 店名が
・・・蔵 焼き鳥 は謎の店・・・って怪しい~でしょ」
義男 「はいはい 蔵 焼き鳥 はなぞの(花園)店ね」