鬼ヶ島
昔々 あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました
お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました
お婆さんが洗濯をしていると、川上から大きな桃がドンブラコ ドンブラコと流れてきました
お婆さんは桃を持って帰りたかったのですが、大きいので年老いたお婆さんには無理な話でした
桃はそのまま流れているとキジが上に留まり桃を突っついていると猿と犬が飛び乗ってきました
桃は川下に流され、やがて海に放たれ、流れ着いたのが鬼ヶ島でした
鬼たちは桃を拾い上げ、キジや犬や猿を捕って食べてしまいました
「今回は遅かったのう」と言いながら鬼たちは桃を割りました
すると中から可愛い赤ちゃんが出てきました
鬼たちは驚く事も無く当たり前に、その子を一人前になるまで育てあげました
桃太郎はその後、鬼と共に面白可笑しく人生を送った
こうして鬼ヶ島の鬼の数は減る事は無かったとさ