「寺田の娘がお嫁入り🎶 🎵」
一昨日見た夢を 昔話風に綴りました
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むかしむかし 京の町に「寺田屋」という呉服屋がありました
そこには「さち」という年頃の綺麗な娘さんがいました
ところが さちはこの歳になるまで一度も笑ったことが無いというのです
さちの親は そのことを大変気にしていたのです
ある日 一山越えた村の庄屋さん親子が呉服を買いに来ました その時 庄屋の息子の幸太郎は さちを見て嫁に欲しいと言い出しました
さちの親は 嫁に行けば笑う事も有るだろうと快く承諾したのです
嫁入りの日は朝早く さちと親と使用人を伴って 馬に乗り店を出て庄屋の家をめざしました 途中 山に入ったところ 変な声が聞こえて来たのです
「寺田の娘がお嫁入り🎶 🎵」 「寺田の娘がお嫁入り🎵 🎶」
さちは 何事かと声のする方を見ると狐たちが歌いながら踊っているのです
笑った事の無いさちなのに「あれぇ~ 狐様~ フフフ」と笑ったのです それを見た親は涙を流して喜んだのでした
嫁いで一年 さちには子宝に恵まれず庄屋の家では・・・実家に帰そう・・・と言う事になりました
幸太郎とさちは泣きながら反対したのですが そこは旧家の庄屋で二人の思いは許されなかったのです
幸太郎は泣く泣くさちを馬に乗せ 京をめざしたのです
呉服屋に着いた幸太郎とさちは泣きながら別れを告げたのでした
幸太郎が帰途に就き 山に入ると不思議な声が聞こえてきました
「寺田の娘に子が出来た🎶」 「寺田の娘に子が出来た🎶 🎵」
幸太郎は声のする方を見ると狐が踊っているではありませんか!
「それは 誠か?」と狐に聞いてみると「こ~~~~~ん」と鳴いたのでした
幸太郎はとって返して呉服屋に戻り その事をさちと親に話すと親は「さちの笑顔を取り戻してくれた 狐様の言う事じゃ 間違いはなかろう」と言い幸太郎に連れて帰るように言ったのです
幸太郎はまた さちを馬に乗せ村をめざしました
村に帰り庄屋様に狐様のことを話すと 大喜びでさちを再び迎えてくれたのでした
それから あくる年の春に元気な男の子が生まれたそうです
さちの親は喜んで「狐様じゃ 狐様じゃ」とあの狐が踊っていた山の中に お社を建て鳥居を設えたそうです
それを聞いた庄屋さんも負けじと鳥居を設え 鳥居は七本になりました
呉服屋は商いも上手くいき大店になり 庄屋さん一家は幸せに暮らしたと言う事です
この話が噂になり 京の商売人たちが狐のお社にお参りし鳥居を設えていった
いつの間にか鳥居は数えきれないくらいになり 商売の神様として今も祀られているようです
これは夢をまとめた話です 実在のものとは一切関係がありませんwww