「フーテンのさくら」
昔々 大和の国に蝶々の兄と桜の木の兄妹が居ました
その年はいつもの年と違っていました
兄 「おい さくら もう花を咲かせる準備は出来たのかい?」
妹 「大体できているよ 天候と相談しながらなので大変なんよ
お兄ちゃんはいいよね いつも花から花へウロウロしていれば良いん
だから・・・世間でお兄ちゃんの事 なんて言ってるのか知ってる」
兄 「知らねえよ!」
妹 「フーテンの寅さんて言ってるよ」
兄 「寅じゃねえよ 蝶々だい」
妹 「じゃぁ フーテンの蝶 だね」
兄 「ところで さくら 今年は花を咲かせるのは止めにしないか」
妹 「え~どうして」
兄 「あぁ 今年はコロナウイルスってのが流行ってるだろ」
妹 「そうね 大変の様ね」
兄 「それで 人の集まるイベントなんかも中止されているし・・・」
妹 「でも楽しみにしている お年寄りなんかもいるよ」
兄 「あの場所取り合戦も醜いし それに職場の花見の会も
嫌々参加させられている若い連中も多いし」
妹 「そう言えばそうね」
兄 「それに国会では 未だに『桜を観る会』の事をぐだぐだやっているだ
ろ 今は国を上げて取り組まなければならない時なのに足の引っ張り
合いばかりしているし・・・
咲かなければ 何か気付くんじゃねえ?やつら」
妹 「うん・・・気が付いてくれるといいん
だけど・・・ じゃぁ咲かせるのを待って 夏頃落ち着けば夏に咲かせ
るっていうのはどう?オリンピックの頃でこの国らしいじゃん!」
兄 「そうだな 狂い咲きってやつかw さくらにお似合いだな」
妹 「そんな事ないわよ!」
兄 「じゃぁそうしようか 名前も変えなければなぁ」
妹 「名前って私の?」
兄 「そう 『フーテンのさくら』ってどうだw」
そして さくらは花一輪となり春風に乗り 兄と共に旅に出たと言う事です
大和の国では それ以来 桜は咲かなくなったそうじゃ・・・
oooooo oooooo oooooo
寂しい話になってしまったmmmmm