一番は貴女よ
義男 「母さん おはよう」
母 「おはようってもうお昼前だよ」
義男 「昨夜 飲み会で遅くなったものなぁ」
母 「長生きするよ~睡眠時間が長い人は」
義男 「そうなんだ」
母 「そうよ 人生の3分の1は睡眠の時間なんだって」
ピンポ~ン♪
母 「はい 今いませ~ん」
義男 「え~居るじゃん・・・」
母 「この返事をするとね大体帰ってしまうのよ」
義男 「知り合いだったらどうするの!」
母 「皆さん私の事を良く知っているから大丈夫」
母 「この間 電話が掛かって来てね・・お父さんかお母さん居ますか?
・・って聞くから・・二人とも亡くなっています・・って答えたら
切れちゃった」
義男 「確かに亡くなっているけど・・・」
母 「2・3日してまた掛かって来たのよ・・奥様いらっしゃいますか
・・って いえ・・今出かけています・・って答えたら切れたのよ
また2・3日して・・・あぁ家政婦さんですか?・・・って
いえ・・娘ですけど・・って答えたら切れちゃって それきり~」
義男 「相手も気づくのが遅いよ・・・家にいるといろんな電話も掛かって
来るんだね」
母 「そうよ退屈しないわよw 先日もね英語で掛かって来たのよ」
義男 「へぇ・・・珍しいね 母さん英語喋れるんだっけ?」
母 「少しくらいはね どうも英会話スクールの勧誘だったみたいなので
英語で応対したのね そしたらすぐ切れたのよ 失礼よねw」
義男 「そりゃそうだ」
母 「そうだ勧誘で思い出した 駅前でねエステサロンの女の子に
声を掛けられたのよ・・・綺麗な方ですね・・・って」
義男 「その子 目が悪いんだ・・・」
母 「もう! だから・・・二番目です 一番は貴女よ・・・って言ったら
赤い顔して走って行っちゃったけど 何か悪い事を言ったかね?」
義男 「いやぁ 大丈夫だと思うよ 母さんらしくて・・・」