てるてるぼうず
今日 散歩の途中で窓際に吊るされた「てるてるぼうず」を見かけた
長い間吊るされているのか どことなく汚れている様だったw
でも最近見かけない 今の子供さんの中には てるてるぼうずを知らない子もいるのだろうか・・・そんな事を考えながらの話・・・
僕の名前はケンって言うんだ
今日は学校へ行きたくないんだ・・・
だって 雨が降っているし 長靴に穴が開いてて すぐ足がびちょびちょになるし 傘も骨が曲がっているんだもん
学校へ行くと友達にからかわれるんだ
母さんは朝から晩までお仕事を頑張っているんだ だから 新しいのを買ってって言えないんだよ・・・
お母さん 「ケン! 遅れるよ 早くしなさい」
僕 「は~い」
やっぱり 今日もかかわれたよ・・・
明日も雨かなぁ・・・ そうだ てるてるぼうずを作ろう!
ははは 出来たよ~! これで明日のお天気は大丈夫だね!
あれ 雨降ってるよ 行きたくないなぁ でも行かないとお母さんが悲しむしなぁ
お母さん 「ケン 早くしなさい!」
僕 「は~い」
ランドセルを背負って玄関へ行ったんだ
僕 「えっ お母さん!青い長靴があるよ!」
お母さん 「そうね ごめんね穴が開いてたのよね」
僕 「あっ 傘も買ってくれたの!」
今日はからかわれなかったよ お母さん有り難う!
次の日 朝からお日様が眩しい 何かちょっと残念な気持ちだった
学校から帰って来て長靴を洗い 傘はお外に干して置いた
明日は雨が降らないかなぁ~
そうだ てるてるぼうずを逆さまに吊るしてみよう!
目が覚めると雨の音がした
嬉しくていつもより早く起きて学校へ行く用意をしたんだ
お母さん 「あら 早いのね」
僕 「うん 雨だもん」
お母さんが微笑んでいる 僕はお母さんが微笑んでいる顔が一番好きなんだよね
僕 「お母さん 早く!」
お母さん 「はいはい いつもと逆ね」
僕は雨の中を青い傘をくるくる回しながら 青い長靴を履いてスキップし水たまりにわざと入った
お母さん有り難う! てるてるぼうずさん有り難う! 逆さに吊ってごめんね!