66歳の孤独
66歳の孤独
こんな話を耳にした
彼は今年の春、現役を引退したそうだ。
彼には奥様と娘さんが二人いる、高級住宅街に城を構え傍から見れば幸せな家庭だ。
娘さん二人は嫁いでいて今は夫婦二人の生活だ。
彼は両親と弟二人、妹一人の一般的な家庭育ちで、子供の頃は両親や周囲の期待に応えるべく努力を重ねた。
その結果一流と言われる大学を卒業し一流と言われる企業に就職し、また努力を重ねある程度の出世を果たしてきた。
退職しさぁこれから自分の再出発だと意気込んだが何をしてよいのか解らなかった、思いついたのが奥様と旅行に行く事だった。
奥様に旅行に誘ったところ返ってきた答えが「貴方と行くよりお友達と行く方が楽しい」だったそうだ。
弟たちを飲みに誘ったが「仕事が忙しい・約束が有る」等と何かと言い訳をされて断られたという。
彼は理解できず、人生で初めて孤独感を感じ涙ぐんだ・・・
そんなある日、妹が訪ねて来た
彼は妹にそのことを話すと妹は笑って「自業自得でしょうね」と答えた。
詳しく聞くと、子供の頃から弟たちにもっと努力をしろ自分はこれだけ努力しているんだと言っていたそうだ。
という事は弟たちからは、子供の頃からすでに距離を置かれていたという事だ。
奥様や娘たちにも同じような事を言っていて奥様にも距離を置かれているのだった。
彼は気が付かないまま、努力をし頑張っている自分の価値観を彼らに押し付けていたのだ
人は其々持っている秤も定規も違うと言われる、もちろん価値観となれば尚更だ
でも彼は涙したと言う事は、その事に気が付いたんだと思う、奥様や弟たちとの修復は今すぐには無理だろうが、これから知り合える人達と同じ目線で付き合えば、時間が掛かるだろうが周囲の見る目も変わって来るだろう。
愚痴・・・
自分の近場にもそのような人が居る、何度か言ってみたものの理解していない様だw