白い粉
今日は朝から天気が良く いわゆる小春日和って言うやつかな
ベランダで珈琲を楽しみながら煙草を燻らせていると、こんな話が・・・
童話を意識してまとめましたw
お日様が暖かな公園で美代ちゃんと遊んでいたんだ
真っ白い蝶々が舞っていて お日様に照らされて光っている
蝶々が美代ちゃんの上に来て羽を羽ばたかせ白い粉を振りかけた
あれっ 美代ちゃんが蝶々と一緒に飛びだした えっ気持ち良さそうに飛んでいる
「美代ちゃん~」と言いながら追いかけたら、何かにつまずいてこけちゃった
「大丈夫?」美代ちゃんが傍で声を掛けてくれた
「えっ 今お空を飛んでいたよね?」
「飛んでないわよ いきなり走り出したのでびっくりしちゃった」
・・・飛んでいたじゃん・・・
その夜 お母さんにその話をしたの
「まあ 素敵な話ね」
「僕もお空を飛んでみたい」
「そうね でもだめよ・・・絶対だめよ・・・」
また公園で美代ちゃんと遊んでいると 真白な蝶々が飛んできた
「蝶々さん 僕もお空を飛んでみたい!」
すると蝶々は僕の上へ来て白い粉を振り掛けてくれたんだ
あれ 体が軽くなったよ 浮いたよ!
嬉しくなって手をバタバタさせてみた
「わぁ~飛んでいる!」
美代ちゃんが手を振っている
蝶々が一緒に飛んでいる あれ雀さんも来たよ
綿菓子の様な白い雲が「こっちへおいで」と笑っている
手をバタバタ・・・
美代ちゃんが小さくなって見えなくなっちゃった
「飛んでいる~わぁい~」
空高くまで飛んで行く・・・もっと高く 高く・・・
その夜 母さんが病院のベッドの傍で泣いている・・・
えっどうしたの? ベッドに僕が寝ていたんだ・・・
「だから あれほどだめって言ったのに・・・」